2013-02-26

空間に触れる

私の整体、そして古流武術ベースのかじや健法には、

「なにもない空間」

といった概念、感覚はありません。

と書くと、逆に何があって何がないのかよくわからなくなりますが(笑)、

要するに、水中の中にいる感覚認識で日常世界にいるということです。

例えば、椅子に腰かけている私、そして目の前にあるテーブルの上のペットボトル。

このふたつの物体の間にあるものは何か?

空間ですね。無色透明な空間ですね。ただの距離ですね。

では次に想像してみてください。出来る限り鮮明に想像してください。

私とペットボトルくんがいる部屋、空間が深いプールのように水で満たされました。

この際、浮力やら呼吸の都合は置いておきましょう(笑)

どうです?

私とペットボトルくんの間には何がありますか?


そうです。水の抵抗がはっきりと出現しました。

手で空間を掻けば、水の圧がペットボトルくんへと伝わるでしょう。

強く息を吐き出せば、ブクブクゴボゴボと泡が生まれるでしょう。

全身で大きく水中を掻き乱せば、その圧でペットボトルが倒れるかもしれません。


で、改めて思考してみてください。

先程の現実の私とペットボトルの間には空気、

いわゆる大気しか存在していない感じでしたが、

よくよく考えてみれば、大気も水も抵抗や視覚の差があるだけで、

「同じような透明な物質」

ということですよね?

ただ水より抵抗を感じにくいだけで、同じように大気も掻けるんですよ。

おわかりでしょうか?

透明に見えるだけで、酸素やら窒素やら二酸化炭素やらがウヨウヨ浮かんでいる

海なんです。

つまり、どう感じて、どう見えるかなんて、実は自由自在なんですよ。

その感覚の無制限さが、心身の硬さ緩めていくのです。


次は、何もない空間を捉える解説をしますね。


by 施術者