2013-09-19

痛いときは動かない? 動く?

よくある質問に、

「腰や膝が痛い場合は、動かないほうが良いですか?」

といったものがあります。


誤解を恐れずに書いてしまいますと、

「逆に、動かないと腰も膝もどんどん弱って、結局良くならないですよ」

という回答に辿り着いてしまいます。


えーーーー!?

痛いところを無理に動いては、悪化するのでは!!??


と、「常識的」に反論されてしまうでしょうね。

だって痛いのは嫌だし、傷口が開くようで怖いですもんね。。?


しかし、ここに大きな、巨大な、錯覚、勘違い、思い込みが潜んでいます!


なぜ動きが制限されるくらい痛くなったのか?

それは、痛めるくらい無理な動きを継続的に、集中して行っていたからです。

当たり前ですよね。

でも意外と身体の痛みって、自然と涌いて出てくるようなイメージがあるので、

日々の無理な動作から結果として痛みが発生してきた、とは自覚しにくいんですよね。

事故や怪我なら因果関係がスッキリ認識できるので、まだよいのですが。


話を戻しますが、無理に動くと痛いから動かない、という考えに縛られると、

「痛まないように無理な動作をしなければ大丈夫」

という思考には辿り着けないでしょう。

よく考えてみてください。何故、身体は痛くなったのでしょう?

無理矢理な動きの連続に、筋肉が限界を感じたのでブレーキが掛かったのです。

突然不意打ち的に痛くなったから動けなくなったわけではないのです。

道理に反した身体の操作に筋肉が限界を迎えてしまう前に、「脳」が急ブレーキを

踏んで、痛みによるクラクションを鳴らしているのです。警報です。

「その方向に進んではいけないよ! それ以上進むと壊れるよ!」

という道路工事の誘導員のような意味があるのです。

では単純に、その方向に動くことをやめてみましょう。

そして別のルートを進んでみましょう。それでも痛かったら別のルートを。

何をどうやっても、身じろぎするだけでも激痛が走る! というならお休みください。

痛みを感じる、動きがひっかかる筋肉は、収縮し、神経の断面を小さくしています。

痛みも電気信号です。神経がなければ痛みは感じません。神経に引っ掛かる、

ということは、神経が細く閉じ込められて、電気信号がその箇所でスムーズさを

失うことによって「痛み」という現象になっているわけです。

この神経の電気信号の流れを損なわないように動作すれば、痛みは発生しません。

痛みは発生しませんが、収縮した筋肉を弛緩させないと、神経が解放されません。

つまり、遅かれ早かれ「慢性化した痛み」に変化していくことになります。

収縮した筋肉を弛緩させるには、熱を取り戻させるのがシンプルな方法です。

放っておけば疲労した筋肉が自然にリラックスする人もいますが、

そういった方は、稀です。一生整体など必要ないかも知れません。

痛みが発生しないように筋肉を動かす。

どうすれば良いのか?

実はそれこそが「整体」の目的であり、武術の基本となるのです。

「痛みを消す」ことが目的なら、神経麻酔で解決してしまうのです。