私の整体、そして古流武術ベースのかじや健法には、
「なにもない空間」
といった概念、感覚はありません。
と書くと、逆に何があって何がないのかよくわからなくなりますが(笑)、
要するに、水中の中にいる感覚認識で日常世界にいるということです。
例えば、椅子に腰かけている私、そして目の前にあるテーブルの上のペットボトル。
このふたつの物体の間にあるものは何か?
空間ですね。無色透明な空間ですね。ただの距離ですね。
では次に想像してみてください。出来る限り鮮明に想像してください。
私とペットボトルくんがいる部屋、空間が深いプールのように水で満たされました。
この際、浮力やら呼吸の都合は置いておきましょう(笑)
どうです?
私とペットボトルくんの間には何がありますか?
そうです。水の抵抗がはっきりと出現しました。
手で空間を掻けば、水の圧がペットボトルくんへと伝わるでしょう。
強く息を吐き出せば、ブクブクゴボゴボと泡が生まれるでしょう。
全身で大きく水中を掻き乱せば、その圧でペットボトルが倒れるかもしれません。
で、改めて思考してみてください。
先程の現実の私とペットボトルの間には空気、
いわゆる大気しか存在していない感じでしたが、
よくよく考えてみれば、大気も水も抵抗や視覚の差があるだけで、
「同じような透明な物質」
ということですよね?
ただ水より抵抗を感じにくいだけで、同じように大気も掻けるんですよ。
おわかりでしょうか?
透明に見えるだけで、酸素やら窒素やら二酸化炭素やらがウヨウヨ浮かんでいる
海なんです。
つまり、どう感じて、どう見えるかなんて、実は自由自在なんですよ。
その感覚の無制限さが、心身の硬さ緩めていくのです。
次は、何もない空間を捉える解説をしますね。
by 施術者