2012-11-30

筋肉の緊張を解く手技

家族やパートナーの身体(筋肉)の緊張を解く、簡単な方法があります。

誰にでもできる愉しい手技です。


まずは緊張して強張っている部位に触れて、お互いに感触を確かめましょう。

手や手首、前腕や上腕、足先足首、ふくらはぎ、、どこでも結構です。

術者は被験者の緊張が解けない部位を、両手でそっと持ちます。

必ず両手で支えてください。


そして、その両手で緊張した部位(筋肉)を撫でるように触れていくのですが、

いくつか簡単なポイントがあります。


1.術者は笑顔を保ちましょう。

2.両手で支えた緊張部位を、「お風呂のお湯に浸かった可愛い赤ちゃん」と想像しましょう。

3.赤ちゃんを大事に大事に撫でるように、緊張部位に優しく触れていく。

4.指に力を込めるとお湯の中の赤ちゃんが不快に思うので、そーっと撫で撫でする。

5.加えて、労いの言葉や、褒め言葉をかけてあげるのも実に有効である。


以上です。

どうです? 簡単でしょ?(笑)


でも、その高い効果に驚くと思いますよ!

コツはどれだけ目の前にある、手の中にある緊張部位を、

「湯に浸かった赤ちゃん」とリアルにイメージできるか、である。


優しさ、愛情表現から生まれる動作には、「癒し」の鍵が隠されています。

お試しあれ~



by 施術者

2012-11-27

「一、眼。二、足。三、胆。四、力」


という妙にゴロのよい言葉がある。

武術における、鍛錬テーマの優先順位とでもいうべきか。

実際は「武術」という枠組みを越えた意味深い教えでもある。


眼、足、胆、力……


それぞれが何のことを、何処のことを鍛えろという解説は敢えてしない。 

真剣に学ぶ者にはウンチクは必要ないし、全くのチンプンカンプンには

それこそ説明の意味がない類のことだ。


「この言葉の意味も知らねえような野郎には教えたくねえよ」

「え……それじゃ教える意味ねーべよ?」


みたいな感じである(笑)。


一の眼だが、これは本当に重要である。

格闘漫画のようなキーワードで現実味がないように思えるが、実際はその逆。

個人的にはこの「眼」の学び方を知らないうちは、準備体操すらまだ早過ぎる気がする。

普通に考えたら有り得まい。

だがスタートでこの「眼」を練っておかないと、ゆくゆくは四の「力」に染まることになる。


現実は漫画よりもシビアなのである。



by 施術者

2012-11-21

脳とのドライブ 3

(つづき)

さて、さっそく試していただきたいのだが、

まずは何も気にせずその場で立ってみてください。

「気をつけ」の立ちではなく、気楽に足は肩幅にでも開いて結構です。

鏡で自分の姿が見えていれば、なおよしです。


ではその立ち姿勢のまま、頭の位置を両肩と同じラインか、可能なら後ろまで

「後退」させてください。それと同時に、しっかりと顎を下げます。しっかりとです。

その頭と顎の位置をキープしてみてください。


……どうです?


けっこうキツイという方が多いのでは?(笑)


胸が前に突き出て咽喉が絞まり息苦しく、背中が締め付けられ窮屈過ぎ、

ついでに腰が仰け反り過ぎて痛いやら苦しいやら、、、、。


色々と不都合が一瞬のうちに溢れ出てくるのではないでしょうか?

ん? 

この感覚はアレに似ているな……、と思った人もいますかね。

そう、身長を測定するときに指示される上半身の姿勢に似ていますよね。

つまり、背中と顎を引いた頭が壁にフィットした状態です。

その場の直立でしっくりこない人は、壁でも利用して設定してみてください。


ここまでで、多くの方は、

「後ろによろめきそうなので爪先をしっかり力んでいる」

状態になっているのではないでしょうか?

はい。

すぐに重心を「踵」に移してください。爪先は一切力を込めてはダメです。

踵で立ってください。後ろにヨタヨタ動いても、踵で立ってください(笑)


もう、背後に壁か背もたれでもなければ直立できない状態になるはずです。

踵立ちは違和感というか頼りない感じがするかも知れませんが、こう考えてみてください。

「自動車のアクセル・ブレーキ等のペダルを踏む足は、踵を接地した状態が自然」です。

宙ぶらりんの爪先メインでペダルを踏む運転手は、ほとんどの場合いないと思います。


つまり、自動車の運転シートさえ背後にあれば、今のあなたの苦しい態勢は、

なかなか理に適った、無駄の少ない姿勢になれるはずなのだ。


 で も 現 実 、 運 転 席 は 今 こ こ に 存 在 し ま せ ん 。


ではどうするか?

はい。

ここからちと小細工が必要となってくるのです(笑) 


次は立ち方だけに絞ってみましょう。



by 施術者

脳とのドライブ 2

(つづき)

この「ブレーキ好きの教習官」、『脳』を心地良くさせるような運転を目指す。

これがストレスを生まない動作をするための鍵となる。

神経質な脳を半分居眠り状態に追い込めれば、なおのことよい。



やたらと自動車だ教習所だ例えにつかってしまったが、実は真理から外れていない。

脳に無駄なブレーキを踏ませない手段……、それは、まさに運転手の姿勢がヒントとなる。


自動車普通免許をお持ちの方ならお分かりだろう。

自動車を運転する際、運転手はシートの背もたれにゆったりと身を任せている方が

ハンドル操作、ペダル操作、視界確認等がリラックスして行えるという事実。


前屈みになってハンドルに喰らいつき、蟹股になってペダルを踏み、

ミラーではなく頭を振り回して目視確認……。

これは道に迷った際によくある運転姿勢である。

焦りまくってブレーキ、加速、ブレーキ、キョロキョロ。。。


この状態って、要するに猫背姿勢な上に精神が緊張したストレス動作ですよね?

日常のストレス動作も似たような感じではないでしょうか?


人は自分の肉体を、「巧く操れて当然」と錯覚しています。

が、それは間違いです。


あなたはあくまで「運転手」であって、脳を恐がらせない運転を常に

心掛けていなければならないのです。

早い話、前屈みになって歩くだけでも、脳は転倒を警戒し、ブレーキを踏むのです。



そこで試していただきたいのが、運転シートにしっかりともたれた姿勢だ。

そこには脳をリラックスさせるポイントが意外と隠されているのだ!


(つづく)



by 施術者

2012-11-19

脳とのドライブ

私は毎日コツコツとブログを更新できるようなマメな人間ではない。

だから毎回キツ目の一発を心掛けていこうと思う(笑)


「 自 分 の 肉 体 を 、 自 分 の も の だ と 勘 違 い す る な 」


ということを肝に銘じておいて欲しい。

あなたの身体は、脳の支配下にある。

脳はあなたの心ではない。

あなたという自我が、脳と並んで身体に乗っているだけ。


肉体とは自動車に似た乗り物と解釈するとよい。


あなたは自信家のペーパードライバー。

脳は心配性のベテラン教習官。

あなたは何でも自分の判断で自由にクルマ(肉体)を運転できていると思っているが、

実は脳ミソ教習官の用心深く独善的な「急ブレーキ」に逐一減速させられている。

だが、あなたはそのことに気付いていない。


脳は酸素と糖分が欲しいし、内臓の温かさが気にかかるし、

肉体(乗り物)が転倒しやしないか心配でしかたない。でもストレスは大嫌い。

脳は、はっきりいって、「あなた」という自我に関心がない。

というか、脳ストレスを減らすためなら「あなた」に肉体ストレスを与えて自分は楽したい!

……と本気で考えているのが「脳」なのです。


あなたはトンデモない自己中心的なヤツと一生涯ドライブしているのです!


(つづく)



by 施術者

2012-11-05

起立

椅子から立ち上がるとき、

頭を前に振ってから、その反動を利用して立つ。。。



誰でも当たり前のように行っております。


なんの意識も必要としない、自然で手抜きな動作です。


では、頭を全く前に振らずに椅子から立ち上がってみましょう。

しっかりと顎を引いて、猫背にならないように、スッと立つ。


どうです?

簡単にできましたか?(笑)


コツは「骨盤」の動かし方、ある筋肉の意識操作となります。

これが慣れてくると、いきなり真っ直ぐ椅子から立ち上げれるようになります。


頭を振ってから「どっこいしょ」と立つ方法は、意外というか当然というか、

かなり背骨にも負荷を与えております。


「えーーー、とても楽チンなんですけどーーー???」


と感じている方、腰や背中に強い違和感がある場合はお気をつけください。

ギックリを発症させるタイミング(とどめ)は、椅子からの立ち上がりに多いのです。


背骨をしならせる滑らかな動作は重要なのですが、

かなり重い頭部を真っ先に振り出して、それを引き戻すという行為は、

相当無茶な角度で筋肉を使用しております。

その負担・疲労は、必ずある一点の箇所に集約されます。


頭の重さを利用(?)して動くと、とても危険です。

身体の中心・地盤から動くことを心がけましょう。


少ない負担で、しかも滑らかに動作できます。

思考が柔らかい方は、遊び心で試してみましょう。


ポイントは、上半身は背もたれに完全にもたれかかった状態のまま

下半身の操作だけでスックと立ち上がる、です。

お試しを。



by 施術者

2012-11-01

枕は絶対ではない

盲点というか、刷り込みというか、思い込みというか、

ズバリ洗脳というか、、、


「 眠 る と き は 枕 が 必 要 だ 」


という、一種信仰めいた盲目的な姿勢。


……あ、いや、別に、

枕を使って眠るということを否定しているわけではない。

単に、「枕の使用は、健康のための絶対条件ではない」と言いたいだけ。


小さな子供なんかは、まず枕に頭・首を安定させたまま眠ることは皆無。

寝返りにつぐ寝返りの連続で、枕の位置設定など全くの無意味。

むしろ枕を嫌がっているような???


小さな子供は、実に「元気と健康」のお手本である。

遊び心で結構なので、一晩、枕無しで就寝してみましょう。


違和感が強くて眠れない、休まらない方、

何が原因かわかりますか?

「枕がないから」

という答えはいけません。思考を放棄した最低の回答です。

首が休まらない?

頭が定着しない?

背中が突っ張る?

腰が落ち着かない?

息が詰まる?

…・・・静かに分析すれば、色々と細かい理由が出てくると思います。


理由は人それぞれでしょう。「これが原因です」とは即答できません。

ですが、頭部の位置と、顎の引き具合が重要なポイントなのは間違いないです。

ほとんどの方が普段(立位・座位)、頭の位置も顎の位置も、前に出過ぎなのです。


つまり、その状態が固着してしまった方は、枕無しで仰向けになった場合、

支えがないため、ひどい「ストレッチ感」、「ブリッジ感」を味わうことになる。


自然に考えれば、自己治癒力を司る「脳幹」が位置する頭と頚の境い目は、

常に緊張することなく緩んでいる方が望ましい。

頭が前に、顎が突き出ている姿勢は、その「脳幹」を包む筋肉を緊張させてしまう。

この理屈を利用すれば、起きている最中に脳幹周囲をリラックスさせる手段が

色々と浮かんでくるわけだが。。。


枕が無いから眠れない、というのは思い込みが半分以上。

許される環境ならば、枕なしで眠ってみよう。

寝苦しいなら寝返りうって身悶えしてみよう。

自己責任で試してみましょう。


発想を固めては肉体も固まってしまいます。

健やかに起きているためにただ眠る、という「当たり前」を、

健やかに眠るために工夫して起きている、という「逆の発想」に切り換えて遊ぶ。


枕は絶対ではない。


お試しを。



by 施術者