人は歩くとき、「歩くための命令」を身体各部位に送っているわけではない。
歩き方の善い悪いは別として、考えなしでもしっかりと歩けている。
ロボットのようなギクシャクさは微塵もなく、とにかく滑らかな動きだ。
これは「連動」しているからだ。ある種の統一された無駄なき動作。
これと同系統なのがご飯の箸使い、口への運び方などでしょうか。
これも善い悪いは別として、誰でも滑らかにこなしております。
これだけではないでしょうが、特にこの2つの動作が無意識さが顕著です。
なぜか?
実は生まれてからずっとずっと反復訓練してきた動作だからです。
毎日が「食べる」、「歩く」のお稽古でした。
こなしてきた、そしてこれからもこなすであろうその回数は半端ではない。
程度にもよるが、真っ暗闇でもこの2つの動作は実行可能だろう。
それ故に、この2つの動作は健康に深く関わっているのです。
心身に根深い傷を負わせるのは、「酷い食べ方」と「変な歩き方」なのです。
赤ちゃんが一生懸命身に付けようとする動作が、習得内容によっては
身を破滅に導く諸刃の剣ともなります。
逆に言えば、この2つの動作を意識して改善してしまうことが健康への近道なのです。